こちらのお車はSRSエアバッグの警告灯が点灯しているとのことで、ご入庫頂きました。
ダイアグ診断機を接続して入力コードを調べると
P1000 PASSENGER SIDE CURTAIN OR\SEAT SQUIB CIRCUIT OPEN
というコードが出力されました。
要するにこちらの車の場合
助手席側シートエアバッグ回路断線 ですね
データモニターしてみたところ
この画像時は正常ですが・・・
シートを倒したり、ぐりぐりしたりしていると
画像の通り Side Airbag Squib R の抵抗値が異常に高くなりました。
表示の値 7.862Ω はユニットが認識できる上限値いっぱい
つまり断線しているようです。
さて、皆さんお気づきでしょうか? ダイアグでは助手席と出ていましたが、この画面では異常は R 右側です。
こちらのお車は、右ハンドルですので運転席側・・・
ここで、輸入車修理の落とし穴です。元々ダイアグコードは生産国に合わせて左ハンドルを基準に作られている場合が多く
運転席・助手席という表現が出てきた場合は注意が必要です。
メーカーによっては右/左ハンドルを最初に選択する画面が表示され、選択されたハンドル方向に合わせて表現を変えてくれるメーカーもありますが・・・
今回の場合は右側の表現が正しく、不具合箇所は運転席側のシート内部で断線しているようです。
シートの背もたれ部を開けると配線が見えました。
部品としてはシートAssyでしか出ないようですので、配線を加工交換します。
さらに上部にはエアバッグ本体も確認出来ます。
交換終了
外した配線をチェックしていると、ボールペンで指した部分が断線していました。
部品交換よりかなり費用を抑えて修理が出来ました。
この度はご依頼ありがとうございました。